アベイルの創業
株式会社アベイルの翠川です。
コラム運用開始に際して、創業当時を思い出しながら
アベイルというカスタムパーツメーカーの生い立ちを綴ってみたいと思います。
今から四半世紀ほど前、社会人となった私は、友人と共にルアーフィッシングを楽しんでいました。
当時、山積みで販売していた2500CIというモデルを購入したのが、最初のAmbassadeurです。
トップウォーターのバスフィッシングにはまっていた私は、比較的小さな1/4oz程度のルアーが好きでした。
まったくカスタムなどはしていなかったリールに、100巻きのナイロンラインを純正スプールいっぱいに巻いて楽しんでいたのですが、投げ方の問題なのか、道具の問題なのか、とにかくバックラッシュの連続です。バックラッシュをうまく修正できないこともあり、徐々に巻いてあるラインが少なくっていきます。どういう訳か、ラインが少なくなってくるとバックラッシュしなくなることが常でした。
今ではその原理を言葉で表すことが出来ますが、当時は『どういう訳か』という感じです。
足しげく通った鵜の池にて
また、当時友人から『バンタムスコーピオン1501に、クイックファイアーのスプールが入るらしい』という話を聞きつけ、その目的も深く考えないまま細軸だったスプールを、少し太い軸のスプールに換えてみたりもしていました。
ただ、そのリールは一生懸命使うことも無くお蔵入り。
そんな経験もあり、頭の片隅に『軸の太いスプール』=『高性能なリール』みたいなものが描かれていきました。
それが、『2500Cのスプールを太軸にしてみよう。』ということに繋がっていったことを記憶しています。
当時、NC旋盤を使って仕事をしていた親戚がおり、つたない図面を携えてスプール製作を依頼したのが始まりです。
当時のスプール図面
今よりはだいぶ厚く、重いスプールでしたが、当時は満足して楽しんで使っていました。
但し、アルミ合金を削りっぱなしだったため、やがて腐蝕が始まり、ラインを外してみると黒く汚い状態になっていました。
今のようなネット検索が出来ない時代(小さな業者がホームページなどを持たない時代)、あてにしたのがタウンページ。黄色い本を頼りに、近くの業者に飛び込みで電話してアルマイトしてもらえるところを探しました。
ようやく黒くアルマイトされたスプールに、軸を組み立てたのですが、その『製品ぽさ』に販売をしてみようかという思いに至りました。
2003年、個人でも出来るらしいと聞いてドメインを取得し、ホームページにカートを配置して通信販売を開始しました。
ここに『釣具のオプションパーツ屋“アベイル”』が始まりました。
この続きは、また...