こんにちは、ノットが結べない釣り初心者のHP制作チーム Hです。
本日は
ABU ambassadeur 1500Cや2500Cの IARと非IARの違い
について書かせていただきます。
弊社製品の中でもたびたび登場するIARという単語
これはInstant Anti Reverse(インスタント・アンチ・リバース)の略で
ABU社のハンドル逆転防止機構の方式です。
ワンウェイクラッチベアリングという単一方向のみ回転する特殊なベアリングがカップ内に圧入されており、その機構によってハンドルの逆転を防止しています。
ワンウェイクラッチの図式
左の順転時にはローラーがバネを押し付け回転します。右の逆転方向ではバネからの力を受け、ローラーがアウタースリーブと接触、摩擦が発生し回転を停止させます。
またその特殊な機構から、一般的なベアリング用オイル等を塗布した場合、内部のローラーの回転が止まらず逆転してしまう可能性がありますのでメンテナンス時にはご注意ください。
一方、非IARと呼ばれている方にはアンチリバースドッグという部品がアンチリバースドッグホイールを挟み込むように組み込まれています。
アンチリバースドッグの図式
左の順転時にはドッグが銅板との摩擦抵抗によって持ち上がり回転します。逆転時にはドッグの銅板がアンチリバースドッグホイールに引き込まれ、ドッグの先端によってロックがかかります。
ドッグがホイールをロックするまで“遊び”があり、ハンドルが若干逆回転します。これがIARと非IARを判別する一つのポイントとなります。
次に外観で見分ける方法を紹介します。
どちらがIARモデルでしょうか
先述したようにIARモデルにはカップ内にワンウェイクラッチベアリングが圧入されているため、ハンドルボス(Avail内ではそう呼称されています)に膨らみがあります。
左が非IAR 右がIAR
ハンドルが組み付いた状態でもこの膨らみでIAR、非IARを判別することが出来ます。
最後にサイドカップのIAR表記の有無です。
モデル年式によってはメカニカルブレーキ側にIARの記載がある場合がありますが、
1975年の2500Cデビューから50年、数多くのバリエーションが発売されたこと、中古市場での流通から純正状態のままの個体が非常に少なくなったことから現在では判断材料にはなりえません。
例として弊社で所有しているこちらの2500Cは純正状態が守られている個体(070007)です。
メカニカルブレーキ側にはIARの刻印がないモデルですが、ハンドルボスを確認すると膨らみがありIARモデルであることが分かります。
まとめとして、IARと非IARを見分けるポイントは
① ハンドルを逆回転させたとき
一切遊びがないものは IAR
遊びがあるものは 非IAR
② 外観を見てハンドルボスの周りが
膨らんでいるものは IAR
膨らんでいないものは 非IAR
となります。
アンバサダー初心者の方や、これから弊社のパーツを使用してみたい皆様の検討の一助になればと思います。
執筆したHも改めて勉強になりました。
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