MAG
Avail製Microcast Brake(マグネットブレーキ)に使われているネオジム磁石の各種サイズ単品販売です。
磁石の厚みを変えたり、個数を追加することでブレーキ力を調整することができます。
(厚くしすぎると接触によって性能が低下したり破損する可能性がありますので十分にご注意ください。)
また紛失時の予備としてもお使い下さい。
ネオジム磁石は希土類磁石の一種で、実用磁石としては最高の磁気特性を持ち強力な磁場を作り出します。
割れや欠けが少なく機械的強度にも優れています。
磁気特性が高いので、小さいサイズでも磁力が強いです。(磁石メーカーの説明より)
磁石の磁極方向を示すために、片側の面が赤くペイントされているものとペイントがされていないものがあります。
赤い面がN極になります。ペイントはこすると落とせます。
イメージ | 直径 (mm) |
厚み (mm) |
表面磁束密度 (mt) |
吸着力 (kg) |
---|---|---|---|---|
4 | 1 | 245 | 0.27 | |
4 | 2 | 353 | 0.37 | |
4 | 3 | 410 | 0.51 | |
4 | 3.5 | --- | --- | |
4 | 4 | 465 | 0.65 | |
5 | 1.5 | 260 | 0.38 | |
5 | 2 | 330 | 0.45 | |
5 | 2.5 | 370 | 0.58 | |
5 | 3 | 415 | 0.73 | |
5 | 4 | 440 | 0.83 |
上記の5つは以下の説明を参考にして下さい。
純正品は φ5x1.5 の磁石がついています。
(おそらく同じネオジム磁石だと思われます。)
調整ダイヤルを1~15まで回すことで、ブレーキ力を調整しています。
リール内部の部品は、写真のように働いています。
下のパーツはMAG CAMで、上のパーツはMAGNET HOLDERです。
これに、磁石とマグネットプレートが付いて、ブレーキシステムを構成しています。
こちらは調整ダイヤルの目盛りが1の状態です
こちらは調整ダイヤルの目盛りが15の状態です。
この写真では、上のマグネットホルダーが回っているように見えますが、
実際にリールの内部では、下のマグカムが回転するように動いています。
しかし、実用的にはほぼ15の調整位置くらいにしないと、バックラッシュが起こりやすいようです。
ほとんど調整範囲が無く、場合によってはブレーキ力が足りないこともあります。
そこで、厚い磁石にすることで磁力を増し、また、磁石表面とスプールとの距離を縮めることで調整範囲を広げます。
今回、UltraMAG1601を所有しているので、それを使って調べてみました。
※リールおよびスプールの製造におけるばらつきが無いとは言えませんので、
若干の誤差があることをご了承下さい。
φ5x2を使用する
磁石とスプールの接触はぎりぎり起こっていないようですが、
個体によっては15付近で接触のおそれあり。
ブレーキ力は目盛り数段階分増しますが、まだ数字の大きい方を中心に調整する感じだと思います。
もう少し強くしたい、あるいは調整範囲を目盛りの下の方にさげたい場合は、厚みが3mmのものを使用して下さい。
φ5x3を使用する
調整ダイヤルの目盛り12から上で、接触します。
1~11くらいの範囲で使用することになります。
かなりブレーキ力が強くなり、また、調整範囲の中心もだいぶ下がります。
写真は11くらいの時のマグカムと、マグネットホルダーの位置関係です。
マグカムの下の方は、傾斜がきつくなり、1目盛り分での磁石の移動距離が大きくなります。
ここまでくると、下の傾斜のきつい部分で調整する場合もあるかと思われます。
φ5x2を使用する
純正スプールとの寸法の違いにより、目盛り14くらいで磁石とスプールが接触しました。
φ5x3を使用する
こちらは目盛り9で接触します。1~8の範囲で調整します。
写真は、8くらいの時のマグカムと、マグネットホルダーの位置関係です。
1~15まである目盛りのうち、中央に来ることになります。
少し弱くしていくと、すぐに傾斜のきつい部分になりますので、狭い範囲で大きく強弱が付けられます。
基本的には、UltraMAGとほぼ同じ部品構成となっています。
(但し、部品自体は違うようでパーツ番号が異なります)
UltraMAGと、最も違うところは、純正の状態でとてもよくブレーキが効くということです。
ですので、磁石を取り替えようと思われる方は少ないと思います。
せっかくですので、試しに接触するかどうかを調べてみました。
(※1601MAGを用いて調べております)
φ5x2を使用する
目盛りの最大値10でも、接触は起こりませんでした。
目盛り10では、ハンドルを回転し、惰性でスプールを回してみても1,2回転くらいで止まってしまうほどです。
目盛り0では、純正マグネットと同じくらい、スプールは勢いよく回り続けます。
φ5x3を使用する
目盛り3で、接触してしまいます。
目盛り0では、上と同じようにブレーキがそれほど効いてませんので、十分な調整範囲が得られます。
しかし、調整ダイヤルの稼働域が狭くなるので、微調整は明らかにしにくくなると思います。
MAGに、3mm厚の磁石は実用的ではないと言えます。
純正マグネットとの取り替え方法を、簡単に説明します。
次の2とおりが主なところですので、好きな方でやってみて下さい。
4ヶある磁石は、表面が交互にN極とS極になるようにしてください。
磁石は、マグネットホルダーの裏にあるマグネットプレートに、磁力で吸着しています。
マグネットホルダーを押さえるスプリングが見えていると思いますが、それらを外してマグネットホルダーを取り出します。
スプリングは、"BALL BEARING PLUG" というパーツ(黒い小さな円盤)でとめられています。
それを外すとスプリング、マグネットホルダー、マグカム・・・と外していくことが出来ます。
外す前に、スプリングが伸びるように、調整ダイヤルを0(または1)の方向にめいっぱい戻しておきます。
また、マグネットホルダーが、どの方向を向いているか確認しておきます。
(2とおりのはめ方が出来ますので、上か、下か憶えておいて下さい)
一番下にあるマグカムは、外さないようにしてください。外してしまったり、
浮いて回転してしまうと、調整ダイヤルの目盛り位置がちがってきてしまいます。
この場合はパーミングカップも外さなければならなくなります。
マグネットホルダーを外したら、磁石を鉄か、他の磁石で取り外して替えます。
組み立ては、外したときと逆に組めばOKです。
調整ダイヤルの可動範囲をチェックして、完成です。
磁石は、裏にあるマグネットプレートに吸着しているだけですので、1つずつ外しては、取り替えていく方法が可能です。
外すにはマイナスドライバーの先など、フラットな鉄の面を使用してそちらに吸着させます。
隣り合った磁石どおし、磁力が働いてやりにくいかもしれませんが、落ち着いて丁寧にやれば簡単です。
4ヶ全ての磁石を外してしまうと、裏側のマグネットプレートが脱落してしまい、
分解しないといけなくなりますのでご注意下さい。
その場合は上の1)の方法を参考にしてください。